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新gTLDプログラム最新動向

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新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

2011年は、いよいよ新gTLDの募集が開始される年となり、ドメイン名システムは大きな変革期を迎えることとなります。年明け第一回目となる今回の記事では、ICANNによる「新gTLDプログラムの最新動向」を掲載させて頂きます。

昨年秋口から12月にコロンビアのカルタヘナにて開催された第39回ICANN国際会議までの期間、新gTLDプログラムには大きな進展がありました。

中でも以下の2つの事項は、ドメイン名ビジネスの構造自体を変革することになることから、注目値することであるといえるでしょう。「.社名」を取得する企業の観点から考えてみたいと思います。


1)レジストリ/レジストラ間の垂直統合が認められることに



「.社名」や「.ブランド名」を申請する場合、企業はレジストリおよびレジストラの両方の資格を取得することが認められることになりました。この事により、第三者であるレジストラを利用せずに、企業内でドメイン名を直接登録することが可能となります。

しかし、実際には企業が費用を支払ってICANN公認レジストラの資格を取得し、レジストラとしてのコンプライアンス体制を敷きながらドメイン名レジストリの運営を行うという選択は作業的に非効率であり、人件費や年間費用を含めてランニングコストが多くかかってしまいます。そういった意味では、グループ内にICANN公認レジストラを有するバックエンド事業者に全てを任せる方が賢明であるといえるでしょう。


弊社によるサービス提供体制は以下の通りとなります。


2)レジストリによるレジストラ(販売代理店)の限定が可能に?


ICANN理事長は、ミーティング期間中にレジストリによるレジストラの限定は可能との事を発言していました。正式な文書として明記されてはおりませんが、「.社名」のレジストラを自社のみに限定する事が可能となる見込みです。この事が募集要項において明確化されると、ドメイン名レジストリの規約を考える上で選択肢が増えることになります。

※現在の規定では、gTLDレジストリは全てのレジストラを公平に扱わなければならない事になっており、レジストラから代理販売を行いたいとの要求があった場合、レジストリは断れないことになっています。




また、カルタヘナ会議の理事会で決議された主な事項は以下の通りとなります。

最重要問題(Overarching Issues)について

これまで新gTLDの導入に際して優先的に解決することが求められていた、「商標保護」「悪意のある行為の軽減」「ルート拡張・持続性」の各問題について、ICANNはこれらを解決されたとみなす。しかし、ICANNは継続的に政府諮問員会の勧告を含むパブリックコメントを配慮する。経済分析(Economic Analysis)については、パブリックコメントの受付および評価を行う予定で、継続的に政府諮問員会の勧告を含むそれらのパブリックコメントを配慮する。


地理的名称問題について

地理的名称のトップレベルドメイン(例:.tokyoなど)については、政府諮問委員会との間で実質協議(substantial consultation)を行ってきており、結果が最終募集要項(案)に反映された。ICANNは現在の条件が地理的名称保護の要件を満たしていると考えるが、引き続き本案件に関する議論を続ける。

※トップレベルドメインにおける地理的名称の保護に関する問題。現在の規定では、政府や地方自治体が地理的名称保護のために第三者による申請に対し異議申立を行う場合、費用を支払わなければならないことになっている。例)海外の事業者から漢字による「.京都」などの申請があった場合など


公序良俗に関する異議申立について

既にいくつかの協議された内容について最終募集要項(案)に反映されており、現在残っている以下の問題が引き続き協議される。

  • 異議申立プロセスにおけるICANN理事会、政府諮問委員会およびAt-Large諮問委員会の役割について
  • 差別を誘発するとみなされ、新gTLDとしてふさわしくない文字列の判断基準について
  • 政府諮問員会およびAt-Large諮問委員会から異議申立がある場合の費用について/li>

ICANNは政府諮問員会の勧告を含むパブリックコメントを配慮し、本案件を終了させるためのインプットが作業部会から提案されることを期待する。尚、作業部会の提案書の提出期は2010年1月7日とする。


政府諮問委員会(GAC)の要求について

カルタヘナ会議における政府諮問委員会(GAC)の共同声明によると、同委員会は、新gTLDの導入に際してGAC-ICANN理事会間で更に議論が必要と思われる事項をリストアップすることになっている。それらのリストを参考とし、2011年2月にGAC-ICANN理事会間におけるミーティングを開催し、解決に向けた調整を行う予定である。


今回のミーティングでは、新gTLD導入に向けた多数の問題が解決されましたが、10月29日にICANNホームページ上で公開されたスケジュールよりも2~3ヶ月進捗が遅れる事が予想されます。現在のペースで進むと、新gTLD募集要項最終版の承認は今年3月に開催されるICANNシリコンバレー会議の理事会にて決定される見込みです。

2月末にジュネーブにて開催が予定されているICANN理事会および政府諮問員会の間でのミーティングの結果如何によっては、更に導入が延期される可能性があります。情報が入り次第、再度ご報告させて頂きます。

新gTLDの取得についてのご質問は、info@urbanbrain.jpまでお気軽にお問い合わせ下さい。

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