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新gTLDアップデート及びEOIパネルディスカッション(3月8日)

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新gTLDアップデート

昨日3月8日(月)の現地時間11:00 ~13:00に開催された「New gTLD Update and EOI Panel Discussion session」は、特に新gTLDの申請をお考えの方にとって重要なセッションであったということが言えます。新gTLDの最初の募集がEOI(Pre-Registration)になるのかどうかは別としても、ICANNはコミュニティのコンセンサスに確実に近づいて行っていることがミーティングから感じ取れました。主題となったのはやはりEOI/Pre-Registrationに関する議論でした。その他のトピックに関しては先日エントリーさせて頂いた GAC and GAC and GAC/GNSO meetingにて議論された内容と重複するので、概要のみ説明させていただきます。

新gTLDの募集を開始するまでに、ICANNは下記の問題をすべて解決する必要があります。

  • 商標およびコミュニティの保護
  • 悪徳行為の緩和
  • ルートゾーンの拡張
  • 経済的需要の分析
  • IDN3文字要項
  • IDN類似言語(日本語・中国語・韓国語など)
  • レジストリ契約(レジストリ/レジストラ垂直統合および契約内容の変更など)

月曜日には上記の他に、商標問題についても会合が持たれましたが、そのトピックについては別の記事にて特集を組んでご紹介させて頂きたいと思います。 簡単な概要のみ説明させて頂くと、STI(Special Trademark Issues:特別商標問題)グループは、ほとんどの問題についてコンセンサスを得られたとしており、次回6月に開催されるICANNブリュッセル会議までにはすべての商標に関する問題は解決するものとみています。 悪徳行為の緩和についての問題についても順調にコンセンサスに向かっており、ICANNは今回までにZone File Access PolicyとHigh Security Top-level Domainsの問題について解決したとコメントしました。これらのトピックに関してアーバンブレインでは、今週すべての関連する会議が終了した時点でレポートにまとめたいと考えています。

ICANNによる今までのコメントを振り返ると新gTLDプログラムは今秋の募集開始を目処にしているというニュアンスが感じ取られますが、最終的な募集開始時期の予想については、今回のミーティングで解決される問題と今後ブリュッセル会議までに解決される各問題についてそれぞれ注意深く見守る必要があります。

EOI/Pre-Registrationモデルの概要

EOI/Pre-Registraion導入検討の背景

EOIを簡単に説明すると「一定期間を設けて新gTLD申請の先行受付を行い、申請された件数をもとに必要な審査プロセスを取り決めて実行する。」ということになります。 EOI提唱の起源は、10月末に行われた前回のICANNソウル会議において、様々な階層のICANNコミュニティメンバーが集まり、延期が続いている新gTLDの申請期間を早めるためのソリューションを模索したことがその発端となります。EOIを導入することによってICANNは新gTLDの申請数を特定することが可能となり、その後に審査のプロセスを取り決めるので、審査・選考方法についてより明確に準備ができるという利点があります。

EOI導入についての主な議論は、「参加費用をいくらにするべきか?」「EOIへの参加を申請に義務づけるかどうか?」「如何にすべての新gTLD申請者に対して公平なプロセスとするか?」です。

現在提案されているモデルでは、上記の問題に対して、それぞれ「参加者は55,000ドルを払い戻しのきかないデポジットとして支払うこと」(一定期間内にICANNによる新gTLDの募集が行われなかった場合のみ費用返還)「最初のICANNの新gTLD募集に参加するためには、EOIへの参加を義務づける」「世界中でEOIへの参加について公平性を担保するために、世界に対して新gTLDの宣伝活動を行うコミュニケーション期間を設ける」と記載されています。

更にEOIのワーキンググループは提案書において、EOIが導入されるには以下の条件を満たす必要があると明記しています。

  • ドラフト申請ガイドブック第4版の公開
  • 新gTLD申請受付に際して鍵となる「商標権保護メカニズム (Trademark Rights Protection Mechanisms = RPMs)」「3文字問題」「垂直統合問題」などの解決
  • 最短4ヶ月以上のコミュニケーション計画の実行
  • ICANNによる導入の準備完了

パネルディスカッション

ICANN理事のBruce Tonkin氏が議長となり、以下の6名のパネリストによるディスカッションが行われました。

  • Avri Doria Former Chair of GNSO and Currently on NCSG
  • Bertrand de La Chapelle (Government of France Representative to GAC)
  • Zahid Jamil (DNDRC)
  • Dr. Olivier Crepin-Leblond (At-Large)
  • Richard Tindal (Independent/New gTLD Applicant and contributing ICANN community member)
  • Antony Van Couvering (Minds + Machines)

また、全てのパネリストは以下の質問についてそれぞれ回答させられました。

  • EOIの導入によって得られる利点と、それがどういった形で公益にかなうのか?
  • 国際的で公平なプロセスを行うために最もよい方法は何か?
  • EOIへのは最初の新gTLD募集に参加するための義務とするべきか?
  • EOIへの参加段階で集められる情報の中で、どの情報を公開するべきか?
  • EOIプロセスの導入がどの様に申請ゲームを回避することに繋がるのか?

今回行われたパネルディスカッションにおいて、2名のパネリストがEOIプロセスの導入を強く支持し、2名のパネリストが強く反対意見を述べるという結果となりました。その他2名のパネリストは終始中立な立場で意見を述べていましたが、私たちの見解では、ICANNによる新gTLD申請開始を阻害している各問題がほぼ解決される見込みであるとの説明から、EOI/Pre-Registration導入に対してのメリットが見いだせないでいるという印象を受けました。

EOI支持者はプロセスに沿って申請を行うことにより、「ルートゾーン拡張問題の解決」および「審査に伴うリソースの試算」についての貴重な情報(新gTLD申請数、ビジネスモデルなど)が審査プロセス策定の前に入手できることから、安全で安定的な新gTLD導入を実現することができるとしています。また、先行登録を導入することによって、新gTLDの募集に際して現在想定されていない問題について特定できる可能性があると主張しました。更に、これまで何年もの間、申請予定者として新gTLDの導入を待ち続け、時間と資金を費やしてきた人々にとって優位に働く可能性などを示唆しました。

EOI反対者は、EOI(関心表明)が本来の意味をなしていないと主張し、最初の申請に参加するために義務づけられているという点で先行登録としての意味が強いという点を強調しました。EOIプロセスは新gTLD導入前に解決されるべき各問題の助けにはならず、またそれらが解決するまで開始できないのであれば意味がないとの意見を述べました。問題が解決した後に改めてEOIを導入する必要はなく、従来の予定どおりに標準的な新gTLDの募集を行うべきであるとのことです。また、EOIモデルで早急に募集をおこなうことにより、(アプリケーションTLDなどのシステムなどの準備が必要となる)特定の申請予定者が参加できない事態が起こりうるので、EOI支持者が述べたような「貴重な情報」は得られないとしています。

支持者/反対者ともに、本議題について結論を出すために、12日(金)に行われるICANN理事会にて多数決をとるべきだとの意見に賛成しました。

EOIプロセスは新gTLD申請にあたり最も重要な議論のひとつであり、アーバンブレインでは今後とも本ブログ上にて皆様と最新情報を共有していく予定です。

現在、新gTLD導入に関してICANNコミュニティ内で議論されているトピックについてご質問等ございましたらinfo@urbanbrain.jpまでご連絡ください。



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